叡啓大学では学生のコンピテンシー育成及びキャリア形成支援の一環として、「イブニングラウンジ」を開催しています。
7月7日は、プロダクトデザイナーで本学客員教授 深澤直人様にご講演いただきました。
日時 | 令和7年7月7日(月曜日)17:10~18:50 |
対象 | 叡啓大学の学生、教職員並びに学外の方 |
講演タイトル | Design as a parameter |
講演者 | 本学客員教授 深澤 直人様 |

本学客員教授であり、プロダクトデザイナーとして世界的に活躍されている深澤直人様をお招きし、「Design as a parameter(パラメータとしてのデザイン)」をテーマに講演を行いました。今回はオンライン開催とし、特設会場を設けて実施しました。
深澤様は、2003年にNAOTO FUKASAWA DESIGNを設立後、国内外70社以上のメジャーブランドの製品デザインや、企業へのコンサルティングを多数手がけてこられました。特に、2023年のG7広島サミットでは、深澤様が手がけたマルニ木工の「Hiroshima Arm Chair」が採用されるなど、世界的な影響力を持つデザイナーとして知られています。
講演の冒頭では、鳥の群れが滑らかに形を変えながらも衝突せず飛行する映像が紹介され、その「秩序」のあり方について語られました。深澤様は、「完全な秩序にはすぐに飽きが来るが、完全なカオスでは意味を見出せず不快になる。その中間に、予測できない動きとパターンがあり、持続的な興味を引き起こす」と述べられました。さらに、「選択の最小化=パラメータの最適化」という視点から、選択肢が多すぎることがカオスを生む要因になり得ることに触れ、「何を選ばないか」という判断がデザインにおいて極めて重要な要素であることを強調されました。 講演の後半では、様々なデザインの事例をご紹介いただきました。日常に潜む美や合理性を鋭く捉える深澤氏の思考に触れる、刺激的で示唆に富んだひとときとなりました。

参加者の感想を紹介します。「心理の面からデザインの役割などをよく知ることが出来た。混沌と秩序の中間に惹かれるという考えが斬新だけれど確かにそうだなと感じました。」、「デザインを通じて、人や世界が幸せになれる事を考えることができる、とても貴重な時間でした。」 深澤様、貴重なご講演をありがとうございました。