【開催報告】11/2(水)イブニングラウンジ/前野隆司様(客員教授)
叡啓大学では学生のコンピテンシー育成及びキャリア形成支援の一環として、「イブニングラウンジ」を開催することとしています。
今回は、日本を代表するウェルビーイングの研究者、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授 前野隆司様に「ウェルビーイングと幸せ」について英語で講演いただきました。
日時等 |
令和4年11月2日(水)17:10~18:50 |
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対象 |
叡啓大学の学生、教職員並びに学外の方 |
講演タイトル |
Studies on Subjective Well-being and Happiness |
講師 |
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授 前野隆司(マエノタカシ)様【叡啓大学客員教授】 |
幸福に関する研究結果で見えてきたこと


前野様は、資源のない日本の経済発展に貢献したいとエンジニアを志し、キヤノン株式会社でカメラモーターの研究に携わり、その後医療向けロボットの研究に携わるうちに、対象がロボットから人の心と身体に移行していったそうです。
「ウェルビーイング」の定義や、幸福感と生産性の関係、幸福がもたらす利益など様々な研究結果をもとに解説していただきました。「年齢と幸せの関係は大きなUカーブを描く」「記憶力と幸せの相関」など興味深い研究結果が示されました。


最後には、幸福になるにはどのようにすればよいかのまとめをしていただきました。研究によると持ち物などの「地位財」は長い間の幸福にはつながりにくく、「非地位財」の幸せの方が長続きするということでした。幸せには4つの因子「1、自己実現と成長(やってみよう因子)2、つながりと感謝(ありがとう因子)3、前向きと楽観(なんとかなる因子)4、独立と自分らしさ(ありのまま因子)」があるそうです。
幸福になるための分かりやすい例をいくつか示し、「たくさんいろんな体験をして成長し、自分のことをよく知っている友人などから助言をもらうと良い」と学生を励ますようお話しくださいました。
質問コーナーでは、「高齢者の幸せについて」「どうやったら日本人は幸せになれるのか」「心配性の日本人だからこそ良いものが生まれることについてはどう思うか」「幸福度をどのように測るのか」など日本人学生や国際学生からたくさんの質問があがりました。
どの質問に対しても「良い質問ですね」「その通りですね」とやさしく肯定的に受け止めてくれたので、学生たちも安心していろんな意見を言えたようです。
前野様貴重なお話をありがとうございました。
