広島県公立大学法人 叡啓大学

【開催報告】12月12日(火)「叡啓大学未来人材フォーラム」

2023年12月12日(火曜日)、本学で「叡啓大学未来人材フォーラム」を開催しました。

今回のフォーラムは3部構成で、第1部では、経団連副会長で、日本電気株式会社特別顧問の遠藤信博様が「これからの社会で必要とされる人材の育成について」講演されました。

第1部

テーマ

価値創造人材の育成に向けて

講演者

日本電気株式会社 特別顧問 遠藤信博様

遠藤様は「これから必要とされる人材」について、個の主体性を尊重しコンピテンシーを育てることが教育にとって必要だと述べられました。

今後、都市人口が増え、自給率の低い日本が食糧やエネルギーなどの資源を他国から確保するために、日本が世界に提供できる「必要な価値」を持たなければならない。

個の主体性を尊重することで、多様性が育まれ社会が活性化する。これが、他国に勝る「価値創造力」になるとお話しされました。

また、教育の基本は、「FUN(楽しむ)」「Will(行動する)」「Effort(努力する)」であり、「FUN」という楽しみがなければ学びはなりたたない。

従来の大学では、高校生の受験の目標や就職のための資格として考えられていたが、今後は、専門的な知識を持つ大学教員が、学びを求める人に幅広く「FUN」を提供することが大切だとお話しされました。

質疑応答では「企業が人材教育をする大学に求めるものは」の問いに、「はじめに企業がどういう人材が欲しいかを明示化し、大学はコンピテンシーを育てるにはどういう教育が必要かを考える。企業と学生をコンピテンシーベースでマッチングするために、コンピテンシーを主軸に置いた教育と評価の在り方が重要である。企業と高等教育機関でコミュニケーションを取り、社会全体で人を創りあげるという意識を持つことが必要」と述べられました。

第2部 

テーマ

八天堂が大切にする人づくり

講演者

株式会社八天堂 取締役

株式会社八天堂ファーム 代表取締役 林義之様

林様は、八天堂の第2工場を建設するにあたり、「農福連携」という農業人口の減少に伴い拡大する耕作放棄地の解決策として、福祉人材(障害者、高齢者、生活困窮者など)を雇用し、農作物生産や加工販売を行う八天堂ファームを立ち上げられました。

農福連携をビジネスとして成功させ、「八天堂の人づくり」として欠かせない、会社の信条や経営理念、教育の取り組みについてご紹介されました。

特に教育においては、林様自らが社会人として働きながら大学院(HBMS)で学び、八天堂ファームを立ち上げたことをもとに、学び続けることの大切さを強調されました。

第3部 叡啓大学学生によるプロジェクト発表については、後日報告します。お楽しみに。