広島県公立大学法人 叡啓大学

2025.12.11

公共空間で学ぶ「公共芸術論」―地域とつながる実践型授業(2025年 夏クォーター)

叡啓大学では、2025年夏クォーターに総合教育科目「公共芸術論(日本語クラス)」を開講しました。

この授業では、公共性と芸術の関わりを、プロジェクトの企画と実践を通じて学ぶことを目的に、地域交流広場「ヤマヤマミタ」(広島市南区)を学びのフィールドとして活用しました。

企業・地域との協働と学生主体のイベント

授業を担当したのは、叡啓大学非常勤講師の香村ひとみ先生。

さらに、公共空間や地域プロジェクトの実践者である水木智英氏(一般社団法人HLL代表理事)をゲスト講師に迎え、企業講義では中電工業株式会社の社員の皆さまにもご協力いただきました。

授業内で学生が提案した複数のプロジェクト案はすべて正式に採択され、学生主体のワークショップ「ナラシテミタ」を10月31日に開催。

地域の方々とともに公共空間の新しい使い方を試みるイベントとなり、企業・教育機関・市民が連携する学びの場が生まれました。

授業のテーマと学びのプロセス

「公共空間でアート・デザイン・コミュニティをどのように創出できるか」をテーマに、学生たちは実社会と連携しながら、企画立案から運営まで主体的に取り組みました。
この授業の特徴は、作品制作をゴールとせず、地域とともに学びを構築するプロセスそのものを成果とすること。民間企業が運営する交流広場を「教室」としてひらくことで、大学教育の枠を超えた学びが実現しました。

学びの舞台「ヤマヤマミタ」

「ヤマヤマミタ」は、かつて電球工場だった跡地を活用し、中電工業株式会社が整備した地域交流広場です。

民間企業が地域にひらく公共空間の新しいモデルとして注目されています。周辺には大学・高校・病院・オフィスなどが立ち並び、広域に利用者を生み出す立地を活かした実験的な公共プロジェクトです。

大小の山の地形を活かした設計により、遊具に頼らない遊びや交流が生まれる場として注目されています。この実験的な公共空間での学びは、学生にとって、地域とともに考え、実践するリベラルアーツ教育の醍醐味を体感する機会となりました。

本授業は、叡啓大学のリベラルアーツ科目の一つです。
リベラルアーツ科目の詳細はこちらからご覧ください:リベラルアーツ科目ページ

ヤマヤマミタ:https://yamayamamita.com/
 
一般社団法人HLL:https://hiroshima-livinglab.com/
 
中電工業株式会社:https://www.chuden-kogyo.co.jp/