広島県公立大学法人 叡啓大学

教育

在学生の声

東風上 至

KOCHIGAMI Itaru 2023年4月入学

広島県出身(広島県立呉宮原高等学校)

 

高校時代に「呉市×SDGs」をテーマにした探究活動を経験し、地域活性化に強い関心を持つようになりました。その活動をさらに発展させるため、課題解決型学習(PBL)英語教育が充実している叡啓大学への進学を決めました。 

叡啓大学の魅力は、PBLを中心とした実践的な学びに加え、多くの留学生との交流や、受験の面接時からお世話になっている教授が課外活動にも親身に関わってくれる点です。さらに、7週間という期間で集中的に学ぶ講義スタイルも特長的で、スピード感のある学びを通じて幅広い分野に挑戦できる環境があります。最初は大変でしたが、この仕組みのおかげで、多角的な視点を持ち、柔軟に考える力が身についたと感じています。 

加えて、叡啓大学には「やりたいことを自由に挑戦できる風土」があります。学生のアイデアを尊重し、実現に向けてサポートしてくれる環境が整っているため、学びを超えて自分の発想を形にすることができます。さらに、1学年約100名という少人数制で、授業では他学年と一緒になることも多く、学年を超えた交流が自然に生まれるのも魅力です。皆が顔見知りで、アットホームな雰囲気の中で学べることは、他大学にはない強みだと思います。こうした学びと挑戦の場が、私にとって叡啓大学の大きな魅力だと感じています。 

 

| コンピテンシーを高める、挑戦と学びのプロセス

印象に残っているのは、夏の集中講義で履修したリベラルアーツ科目である「科学哲学概論」です。哲学には苦手意識がありましたが、科学と哲学の関係性や論理的思考法を学び、その面白さを実感しました。 

特に「帰納的推論」については、過去の事例から傾向を導き出す考え方ですが、授業を通じて「確からしいと思っていることが、実は不確かかもしれない」という視点に気づけたのが大きな学びでした。この授業を通じて、先見性(問題を発見する力)が養われました。新しい視点を得ることで、課題を見つけ、解決策を考える力が強化されたと感じています。例えば、科学では5回ほど実験をして結果を出すことが多いですが、6回目で結果が変わる可能性もあるのに、それを確かなものとして扱ってしまうことがあります。また、演繹推論でも「全ての鳥類はくちばしを持っている」という前提から「くちばしがあるから鳥類だ」と誤った結論を導くことがあります。日常生活で例えるならば、高齢の知り合いが1人いたとして、その人は頑固で自分の意見ばかり通す、だから「高齢者はみんな頑固だ」というような偏った考え方をしてしまうことがありますが、こうした誤りに気づき、考え直すきっかけになりました。 

基本ツール科目(思考系)の「プロジェクトマネジメント」の授業では、自分でテーマを設定します。私は「資源回収」を選びました。地元の資源回収率が、私が小学生の頃に地域の回収活動に参加していた時と比べて半分以下に減っていることに気づき、その課題をどう改善できるかを考えたいと思ったからです。この取り組みは、地元の資源回収のあり方を再考するきっかけになりました。  

叡啓大学のカリキュラムを通じて、課題に対する戦略性(調査・分析・設計する力)や、粘り強くやり抜く実行力を養えたと感じています。身につけたコンピテンシーを、今後は卒業プロジェクトやその他の活動で活かしていきたいと考えています。 

| 「0から1」を生み出す、自己研鑽力と戦略的思考

大学祭である叡啓祭のステージ運営に携わった経験は、私にとって大きな成長のきっかけでした。2~3年次にはステージリーダーを務め、照明・装飾・タイムテーブルなどを担当。昨年はほぼ一人で運営したため苦労しましたが、今年は仲間と協力し、最終日には感極まって涙するほどの達成感を味わいました。 

また、2025年6月にひろしまゲートパークで開催した多文化祭との準備期間が重なり、スケジュール管理や裏方業務の重要性を痛感。報連相の大切さや、信頼関係を築くコミュニケーション力も磨かれました。加えて、叡啓祭の認知度を広め、来場者を増やすために大学のSNSを活用し、部署を超えてチャレンジした経験は、自己研鑽力(学び続ける力)を育みました。新しい知識を吸収しながら実践することで、常に成長を続ける姿勢が身についたと感じています。 

さらに、大学ブランド戦略を考える「ブランドチーム」での活動をきっかけに、現在は学生ブランドアンバサダーのリーダーとして本格始動に向けた準備を進めています。SNS運用やノベルティ制作チーム活動を継続するための仕組みづくりなど、幅広い計画に取り組んでいます。ブランドチームでの活動では、ショート動画の原稿作成から撮影・編集まで、企画段階から運営に携わっていますこの経験は、高校時代から続けている地元・呉市での地域活動のSNS運用にも活かされています。授業外の活動にまで学びを応用できるのは、叡啓大学ならではの環境だと感じています。こうした挑戦が、入学希望者にも「やってみたい!」と思ってもらえるきっかけになれば嬉しいです。 

キャリアビジョンについて、まだ具体的な職業は決まっていませんが、大学での活動を通じて、マネジメントやマーケティングの分野に強い関心を持つようになりました。ブランド戦略やイベント運営に携わる中で、計画を立て、仲間と協力しながら形にしていく過程にやりがいを感じています。

将来的には、こうした経験を活かしながら、デザイン・広報・イベント企画・地域活性化など、広島や呉に貢献できる仕事に携わりたいと考えています。叡啓大学で学び続けながら、自分らしいキャリアを築いていきたいです。

(2025年12月)