広島県公立大学法人 叡啓大学

教育

在学生の声

INOUE Jocehiro Dayon

INOUE Jocehiro Dayon 2023年4月入学

広島県(広島山陽学園山陽高等学校)

専門にとらわれない学びが、自分の可能性を広げてくれた

叡啓大学を選んだ理由は、実践を重視した学びと、多様な学修環境が整っている点に魅力を感じたからです。多くの大学では専門分野が限定されがちですが、叡啓大学では幅広い分野を横断して学ぶことができ、多角的な視点を育むことができます。

こうした開かれた学びの姿勢は、留学生の存在だけでなく、全国さまざまな地域から集まる日本人学生によっても支えられています。それぞれ異なる経験や価値観を持つ学生が集まることで、キャンパス全体が多様な視点にあふれた学びの場になっています。

中でも私が最も魅力を感じたのは、実社会とつながる学びが充実している点です。叡啓大学では、地域や企業、団体と連携しながら学ぶ機会が多く、授業で得た知識を実際の社会課題に結び付けて考えることができます。特にPBL(課題解決演習)では、企画立案やチームワーク、問題解決に実践的に取り組む中で、批判的思考を鍛えつつ、異なる背景や考え方を持つ人々と協働する力を身に付けることができました。

私にとって叡啓大学は、実践的な学び、学問的な探究、多様性が融合した場所です。新たな関心を発見し、自分自身を成長させながら、社会に前向きな影響を与える力を養える環境だと感じています。

PBLを通して見つけた、自分の課題と成長の実感

課題解決演習(PBL)を通して、自分自身の強みと弱みをより深く理解することができました。特に、これまで私は相手の話を十分に聴く「傾聴」に課題があることに気付きました。

まず、叡啓大学のリベラルアーツ科目では、SDGsを意識した学びの軸として「5つのP(Peace・Partnership・People・Prosperity・Planet)」を設定しています。特に発展科目では、学生は、自身の興味関心に応じて、課題を見る際の“視点(ウィンドウ)”である、 People(人間)/Prosperity(繁栄)/Planet(地球) の枠組みを用いながら、関心に応じて幅広い知識やアプローチを身に付けます。

その上で、課題解決演習(PBL)では、企業・自治体・NPO・国際機関などが直面する“実際の課題”に対し、少人数チームで調査・議論・提案までを行います。現地調査やグループワークを通じて本質的な課題を見極め、解決策を検討・提案する実践型の学びです。

私はこのリベラルアーツで得た多面的な視点を土台に、PBLで多様な背景や関心を持つ仲間と議論を重ねました。異なる視点が交わることで対話は深まり、より実践的な気づきが生まれたと感じています。

そうした対話や継続的なフィードバックの中で、相手の意見を丁寧に聴き、その意図を理解したうえで、自分の考えをわかりやすく伝えられるようになりました。この経験のおかげでコミュニケーションがスムーズになり、仲間と協力して取り組むグローバル・コラボレーション力も育ったと実感しています。

国境を越えた学びが見つけた、私の情熱とこれから

叡啓大学での学びを通して、学問的にも人としても大きく成長することができました。柔軟で特色のあるカリキュラムのおかげで、自分の関心分野にじっくり向き合うことができ、その過程で多くの新しい経験や、かけがえのないつながりを得ることができました。

また、多様性に富んだ学修環境の中で、異なる背景や価値観を持つ人々から学ぶ機会にも恵まれました。その中でも特に印象に残っているのが、フィリピンで生活に困難を抱える家庭の日常や、彼らが直面している課題について深く知ることができた経験です。この体験を通して、私たちが普段目にしている世界はほんの一部にすぎず、物事の背景には多くの現実があることを実感しました。

こうした学びを通して、物事を一つの見方だけで捉えるのではなく、さまざまな視点から考えてみたいと思うようになりました。また、新しいことを知り、もっと深く学びたいという気持ちも強くなりました。
これらの気付きや挑戦は、叡啓大学の柔軟で、多様な価値観を受け入れる学修環境があったからこそ得られたものだと感じています。こうした経験を重ねる中で、自分が本当に関心を持てることを見つけると同時に、世界は想像以上に広いということを実感しました。

私の将来の目標は、日本とフィリピンの両国が抱える社会課題をつなぐ「架け橋」となることです。日本人とフィリピン人、両方のルーツを持つ私だからこそ、それぞれの社会の成り立ちや価値観の違いを実感してきました。日本が直面する少子化の問題と、フィリピンが抱える人口増加に伴う課題など、両国には異なる社会的背景と現実があります。

こうした課題に向き合うために、両国の社会構造や経済の仕組みについて理解を深め、両者を結び付ける意味のある関係を築いていきたいと考えています。また、多様な視点から学ぶことの大切さを実感してきたからこそ、自分の視野をさらに広げながら、社会課題同士を「点」ではなく「つながり」として捉えていきたいと思っています。

まずは二つの祖国から学びを深め、将来的には世界各地が抱える課題にも向き合いながら、持続可能な解決策の創出に貢献していくことが目標です。その過程で、関わる人々や地域とともに、学び・考え・成長していきたいと考えています。

(2026年2月)