叡啓大学では、スタンフォード大学SPICEと、県立広島大学大学院経営管理研究科(HBMS)との3者共同で2022年3月から連携授業(起業家教育プログラム)を始めます。各回の授業前半では、ゲストスピーカーからの特別講義を受けつつ、授業後半では学生たちが事前にテーマ設定した社会課題の解決に向けてグループワークを行い、最終回で成果を発表します。これからの社会を担う学部生と、ビジネスの現場でさまざまな課題に取り組んでいるHBMSの学生(社会人)が、互いに刺激しあいながら課題解決に取り組みます。

【スタンフォード大学SPICEとは】
正式名称は「Stanford Program on International and Cross-Cultural Education(SPICE)」(日本語では「スタンフォード大学国際相互文化教育プログラム」)で、スタンフォード大学国際研究所FSIの部局。1976年の開設以来、初等教育から高等教育までのカリキュラム開発、教員の専門性開発、遠隔学習コースの開発を行っており、Stanford e-Japan活動をはじめとする日本に向けたプログラムを提供している。
ねらい
世界が直面するグローバルな課題を背景に、次世代のサステイナブルな広島をめざして起業家としての視点を養うことを狙いとしています。本学の学生は、HBMSの社会人学生と共に4つのグループに分かれ、SDGsの17のゴール及び169のターゲットに絡めて自分達の身近にある社会課題をテーマとして選定します。また、そのテーマがなぜ社会課題となっているのかを深掘りし、それを解決するためのイノベーティブな手法をグループで検討していきます。最終日となる第4回目の授業において検討内容について発表し、ゲストコメンテーターから論評いただく予定です。
ゲストスピーカー・コメンテーター
第1回:中安杏奈

小中学校を米国(シカゴ・ニューヨーク)で過ごす。2017年東京大学医学部を卒業後、日本赤十字社医療センターにて初期研修・産婦人科後期研修医として勤務。2020年9月よりスタンフォード大学にてMBA留学中。
第2回:冨田龍起

北海道大学卒業、UC Berkeley MBA。2014年Opera創業者のJon von TetzchnerとVivaldi Technologiesを共同創業。現在は、米国エネルギー省のローレンス・バークレー国立研究所にて、大気中の二酸化炭素濃度低減化の技術開発に従事。非営利団体SVJEN理事長。Dreamhubアドバイザー。
第3回:Vicky Tsai(ヴィッキー・ツァイ)

日本の伝統的なウェルビーイングの発信や、肌と心の調和を図ることを目的とした高級スキンケアブランド「Tatcha(タッチャ)」の創設者。教育における識字率向上と男女共同参画に取り組む非営利団体「Room to Read」とのパートナーシップによる「Beautiful Faces, Beautiful Futures Education Fund」を通じて、アフリカと東南アジアの女子教育支援を展開。
第4回:穴山為康

早稲田大学卒業。石油探査業界でキャリアをスタートし、27年にわたり12か国で生活。カリフォルニアで、半導体やネットワーク機器、ディープラーニング、IoTビジネスなどのスタートアップ企業に対する投資、マーケティングやコンサルティング事業を行うAamilia, LLCを設立。
このプログラムは、本学において長期的視点で継続的に実施予定です。スタンフォード大学SPICEの教員のみならず、スタートアップの一大拠点であるシリコンバレー等からも起業家をお招きして授業を行うことで、学生の興味をくすぐり、起業してみたいという挑戦心に火をつけることを目指します。今後の活躍にご注目ください。