広島県公立大学法人 叡啓大学

教育

教員紹介

長岡 さくら (ナガオカ サクラ)

准教授
博士(法学)(九州大学)

研究室:513研究室
E-mail:sakura@eikei.ac.jp
研究内容:https://researchmap.jp/catharina.sakura

プロフィール

国際法分野において、大学、省庁(海上保安庁及び外務省(在外公館))、財団法人等での研究・教育・実務に従事。その間、(独)国際協力機構(JICA)を通じ発展途上国への国際協力・人材育成にも従事。これまでの経歴の詳細は、researchmapをご覧ください。

担当分野

法学(国際法)

担当講義

法的思考/Legal Mind

メッセージ

ハッキリと意識することは少ないかも知れませんが、我々の生活は、常に法と共にあります。我々が思っている以上に、法は、我々の日々の生活に枠組を設け、我々を保護しています。昭和・平成・令和と時代が進む中、人々の価値観は変化し、今では互いの多様性を尊重し他者と協働することが求められています。このような新しい社会には新しい社会の仕組み(法)が必要となります(Neque mittunt vinum novum in utres veteres)。新たな社会のあり方や価値観を模索している日本・世界にとって、能動的・柔軟に物事に取り組むことができ、且つ、文系理系を問わず、問題解決能力を備えた人材が求められています。叡啓大学にて、ご一緒に、「法」という素材を用いて、様々な新しい問題に挑戦し、又、解決に取り組んでみませんか?

研究に関する自己PR

国際法分野において、国家の行為に着目した研究を行っています。とりわけ、国家が行った行為の法的評価について海洋の事例や外交文書を素材として検討しています。

研究テーマ

  • 国際法における抗議とその法的効果
  • 外交データ分析に関する人工知能(AI)の開発
  • 外交文書データの国際法・外交研究への利活用の拡充

研究の特徴・内容

これまで、国際法分野において、日本を取り囲む「海洋」に着目し、国家が行った行為の法的評価について海洋の事例を素材として検討してきました。とりわけ、博士論文では、国際法上の抗議という観点から、各国の外交史料等を用いて分析を行いました。

現在は、この過程で発見した厖大な外交史料(エビデンス)を用い、国家の行為を法的に評価するための仕組み作りを行うため、人工知能(AI)の利活用を目指しています。本研究では、国際法における抗議の実効性について、各国の国家実行及びこれに対する第三国の対応を題材として分析をさらに推し進めるため、人間の力だけでは到底読みこなすことのできない量の外交史料を利活用しての研究を行うために必要となるAIの開発を目指しています。

論文リスト

  • 長岡さくら「人工知能(AI)と人権--AI原則の法的意義-- 」『福岡工業大学総合研究機構研究所報』第4号(2021年)、85-89頁
  • 長岡さくら「国際法研究と人工知能(AI)技術--外交史料の利活用に向けて--」『九州法学会会報2019』(2019年)、40-43頁。
  • 長岡さくら「国際法上の『抗議』とその変容--米国の『航行の自由計画(Freedom of Navigation Program)』を例として--」『福岡工業大学環境科学研究所所報』第9号(2015年)、67-75頁
  • 長岡さくら「国際法における大陸棚制度」『日本船舶海洋工学会誌KANRIN(咸臨)』第52号(2014年)、2-11頁
  • 長岡さくら「尖閣諸島周辺海域の基線を巡る日中の動きについて」『島嶼研究ジャーナル』第3巻1号(2013年)、106-117頁

キーワード

国際法、国家の一方的行為、条約法、国際海洋法、紛争解決手続、外交文書、人工知能、外交研究、AI技術、データ分析

関連情報

国際法関連分野における公開講座・模擬講義(ワークショップ)等に対応可能です。これまでに実施した公開講座等での題目は以下の通りです。

  • 「国際法への誘い--世界を結ぶ『海』--」
  • 「〜現代社会と法〜四方を海に囲まれた日本が抱える諸問題」
  • 「食文化と法の拘わり-日本の調査捕鯨を素材として-」
  • 「人工知能が運転する車の交通事故とは」

関連するSDGs項目